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超音波乳房画像診断支援システム開発の経緯

CadTs-I(キャッツアイ)の開発

B-Mode Image  近年、食生活の欧米化のために乳癌の発生率が高くなっている。乳がん検静では、触診、]線 を用いたマモグラフイ、超音波検査による検査などが一般に行われている.マモグラフイは、小 石灰化している癌に関しては検出力が高く、自動検出ソフトウェアがFDAの認可を受けて集団検 診に利用されている。しかし、日本女性の場合は一般に乳房が小さいために、マモグラフイを撮影 する場合、器具で乳房を強く挟んで撮影するために、苦痛を与えている。また]線による被爆も あり、石灰化していない癌に対しての検出力は低い。一方、超音波は被爆もなく無澄壊のため手 軽に検査できるため良く用いられている。しかし、音波の反射・散乱・吸収のためにスペックル と呼ばれるノイズが不鮮明で呆けた画像にしている。そのため超音波画像の判或は難しい。つま り超音波画像を就めるようになるためには、様々画像を多数枚読む経験を積む必要がある。
 日本超音波医学会が1988年に決めた乳癌の良・悪性を判別するための静断基準がある (現在新しい診断基準が定められている)。旧基準の中で縦横比以外はすべて定性的(言葉で表現されてい る)な基準であり、診断の正解率は検者の経験に負うところが多い。そのため本研究は当初、診断 基準の定量化(数値データ化)することから始めた。まず、癌の形状、形態、癌周辺・内部のエコ ー(輝度データ)、位置情報、腫瘍内部のテクスチヤなどに関する特徴量を画像解析によって求め た。それらは特徴パラメータといい、約100あまりのパラメータを求めた.これらのパラメータは良 悪性の判別に有効なものや、役に立たないものなど様々であるため、統計解析を使って判別に有 効なパラメータを求めた.さらにその有効なパラメータを使って線形判別式、2次判別式、正準 判別式、ニューラルネットの係数を求め、内部データを判別した結果、判別率は100%であった。 (データは2つに分け、1群は判別係数を求めるために用い、もう1群は判別式の判別率を検定する ために用いた。) このことから、画像解析で求めた特徴パラメータを用いて診断支援システムの構築が可能である ことが分かった。しかし、外部データやブローブ(超音波送受信装置)の違いにより判別率は 低下するため、施設毎、ブロープ毎の判別係数を求める機能を追加することで対処すること とした。
 自動診断支援システムは国内外ともまだ開発されていない。個々の特徴パラメータの研究報告 はあるものの、自動診断支援システムの構築を目指している研究は、国内では岐阜大学の藤田研 究室と私の研究室のみであり、判自動ではあるが診断支援システムを一般公開しているのは本シ ステムのみである。システムの処理の流れは、

画像入力→ROI設定→輪郭抽出→位置設定→エコー解析→テクスチャ解析→判別式→結果表示

である。処理のほとんどは自動で処理されるが、腫瘍の関心領域(ROI)の設定と輪郭抽出にお いて無エコで輪郭が抽出できない場合にはマニュアルで対処している。1画像1分程度で処理 できる。完全自動システムを構築するためには、まだ乗り越えなければならない課題がある。特 に腫瘍の自動抽出と腫瘍輪郭の自動抽出は不可欠である。
 現在、腫瘍の自動抽出率は80%程度、腫瘍の輪郭抽出は無エコーでなければ95%以上自動抽出可能である. 集団検静に利用する場合には、限りなく完全自動でなければならない。 それに近づけるべく鋭意研究を重ねている。

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